漢 本多 泰輔(ほんだ たいすけ)27歳
農家としての心構え「笑顔を消費者に届ける仕事が農業であると確信している、健康に良い農産物は土づくりから始まるのだ」
本多さんは⻑崎県島原市津吹町で⻑ナスとニンジンの生産を営む代々専業農家の家系に生まれました。本多家は100年以上続く名家で、本多さんは農家としては7代目、6代目の⽗より⻑ナスとニンジンの生産が始まりました。それ以前はショウガとダイコンの生産を行う篤農家でした。
本多さんが中学校2年生の時に⽗の体調が悪化、15歳の若さで⽗を失います。⽗の他界と共に⺟が祖⺟、従業員を⽀えつつ家計を切り盛りする姿を⾒て、農業の道に進む事を⼀念発起した本多さんは地元の島原農業高等学校に進学、野菜全般に拘わる専門知識を身に着けていきます。
高校を卒業後、家業を継ぐべく19歳で就農、当時は何をどの様にしたらよいのか手探り状態ではありましたが、無農薬、有機栽培でショウガをつくっている⺟⽅の従兄より有機を活⽤した土づくりの極意を、栽培管理に秀でたキャベツの生産を行う⽗⽅の従兄より安定生産技術の極意を学び、凄まじい勢いで篤農家としての道を究めていきます。
19歳の就農1年目にナス2反、ニンジンの作付けを行い、高収量を実現した本多さんは20歳の時にナスの面積を1反増やし、合計3反で栽培を行ったのにも拘わらず、連作障害に悩まされて収益が前年比同等と全く振るいませんでした。この際本多さんは土づくりの重要性に気付き、21歳以降はナス2反とスイカ1反の輪作体系を組み、連作障害の軽減に奮闘します。
ナスは⻘枯れ病という土壌病害に罹病しやすくひとたび罹病すると株元から枯れ上がる悩ましい病気であるゆえ、化学系の土壌消毒資材を活⽤して土壌病原菌をリセットする手法が慣行療法の⼀つにあります。19歳から23歳までの5年間は化学療法によって土壌病原菌をリセットする手法を採⽤しますが、⼀向に土壌病害が収まらないゆえ、24歳の時に⺟⽅の従兄のアドバイスを受け入れ有機系の土壌還元消毒(米糠糖蜜還元消毒)に切り替えたところ、⻘枯れ病の発生は⼤きく抑えられました。
スイカは着果負担により根が弱るとネコブセンチュウが寄生しやすく、玉太りが極めて悪くなる事からセンチュウ密度を低く抑えるべく緑肥の活⽤が重要になります。緑肥はイネ科のソルゴーやエンバク、マメ科のコブトリソウを選択し生育後土壌にすき込む事でセンチュウ対策として効果を発揮するだけでなく、土壌残肥の吸収と土壌へのお礼肥としての側面をも有しています。
本多さんの輪作体系はナスを2月中旬に定植、9月まで収穫した後、10月に片付けをし、翌年の1月にスイカを定植、7月に片付けた後、8月に米糠糖蜜還元消毒、9月に緑肥播種、11月に緑肥のすき込みに合わせて米糠、糖蜜、稲藁、菌体資材、そして植物系の完熟堆肥を樹園地に投入し、土づくりを徹底した上で、翌年の2月中旬にナス定植という流れを組みます。
24歳から現在に至るまではスイカの作付面積を2反5畝に増やし、ナス科のナスとウリ科のスイカの輪作体系をもって、土壌を健康な状態で維持しています。
27歳の今年は新たに毛細根を連続誘導する発根資材と土壌の腐植含量を高めるフルボ酸資材を導入、作中において果実を連続着果させても樹が全く弱らず収量を維持していく革新技術を確立、着果から収穫までの回転率が極めて高く、秀品率も極めて高いゆえ、増収&可販果率の向上に繋がっている点は正しく本多さんの篤農家としての技術力が示された形となりました。
本多さんは食の安全や環境保全に取り組む農場に与えられる「JGAP」の認証を取得し、高品質の⻑ナスとスイカの生産に拘っています。味、⾒た目、笑顔の三拍子が本多さんの信条、生では⻘林檎の芳⾹を漂わせながら、ひとたび調理を加えると口の中でとろける舌触りは格別、減農薬と有機を活⽤した栽培体系を採⽤し、化成肥料で育てたナスやスイカにありがちなえぐみは全く感じられません。
本多さんの⻑ナスやスイカは根づくりを強化し草勢が常に良好であるゆえ、虫が寄り付かず罹病が起こらず、自然と減農薬管理になっています。果実中の硝酸イオン濃度が極めて低いゆえ、果実を収穫して暫く放置すると腐敗せずに干乾びるという有機を活⽤した肥培管理特有の日持ち性の高さは他の生産者の追随を許さないところ。また市販のナスは切り口が直ぐに変色する傾向にありますが、本多さんのナスは包丁で切った後、暫く置いても酸化せずに高鮮度を保ち続けるのです。
更に、スイカは⼤玉になればなる程美味しい事で知られていますが、本多さんの⼤玉スイカは全体的に⼤玉傾向で時に13kg以上、場合によっては14kgを超える巨果が実る事もあるのです。それゆえ、幸運ならば極上にして極甘の巨⼤スイカを食せるかも。
目下、本多さんが育てる⻑ナスの品種は⿊紫⼤⻑茄子(作付面積2反)で果⻑は35〜40㎝にもなり極めて迫力があります。
本多さんが育てるスイカの品種は⼤玉が金色羅王、羅王ザ・スウィートの2品種、小玉がうり坊、ひとりじめBonBonリッチの2品種(⼤玉小玉合わせて作付面積2反5畝)です。その他、ニンジン2町、キャベツ8反、⽩菜4反と⻑ナスやスイカの様な施設品目のみならず、露地品目も有機資材を活⽤して生産し消費者より高い評価を受けています。
本多さんは如何に苦しい時も「常に笑顔」を心掛けています。「生産者が笑顔でなければ消費者を笑顔にする事は出来ない、安全安心で本当に美味しい農産物を消費者に届け、消費者を笑顔にしていく仕事こそが農業の醍醐味である」と自負心をもって取り組んでいます。
⻑崎県島原市は数多くの農家が農業を営んでいるゆえ、周囲の同業者より様々な農産物を貰う機会が多いのですが、同じ品目品種の農産物であっても各々味が⼤きく異なり、美味しい、不味いがはっきり判るといいます。それゆえ、「日々研究を重ね美味しい農産物を作り続けねばならない」という強固な意志を貫いています。
本多さんは日頃より地元の三重地区で農業⻘年クラブに所属し、同じく農業を盛り上げたいとする18名の若手の生産者と切磋琢磨しながら、⼤海原を泳いでいます。本多さんの今後の夢は土壌を常に健全な状態に保ち、夏秋作と冬春作を組み合わせてナスを⼀年中つくり、消費者のお手元にお届けする事です。
この様に果実の品質を極限まで高める本多さんの栽培技術によって出来上がった「若⼤将」との異名を持つ⻑ナスとスイカは日本全国からの固定ファンが非常に多く、ひとたび地元市場やふるさと納税向けに販売を行うと高単価でも即時完売するほどの人気で、購入したい顧客が後を絶たず毎年予約待ちの状況が続いています。
こうした中、27歳にして「ネット環境で全国のお客様に我が子の様に育て上げた⻑ナス、その名も「三重のブラックダイアモンド」、⼤玉&小玉スイカ、その名も「マルタイロマン」をお届けしたい、食べて評価してもらいたい」と極選マートへの出品に踏み切ることに。
本多さん曰く「お客様を笑顔にする農産物を適期にお届けする」との事。
日本⼀美味しい⻑ナス、スイカを目指し、「スイカは鮮度が命であるゆえ、到着したら直ぐに数時間冷蔵庫に入れて、なるべく早めに召し上がって最高の食味を感じて欲しい」、「⻑ナスは到着したら直ぐに焼きナスにして生姜醤油につけて食べると美味しい、皮つきのまま天婦羅で食すも良いが、素揚げして麵つゆに生姜、ネギ、その他薬味を加えてその中にナスを入れて、冷蔵庫で 1日間寝かしてから食べると絶品、⻑ナスのまろやかでとろりとした舌触りを直観的に感じて欲しい」と語る本多さん。
極選マートの皆様には最高級の秀品しかお届けしません。「三重のブラックダイモンド」、「マルタイロマン」の名を冠する本多さんの⻑ナスとスイカはまさしく特級品。これがナス屋マルタイのこだわりです。
ナス屋マルタイの長ナスとスイカ
島原の湧き水を活用
島原の湧水は約200年前、雲仙普賢岳の火山活動による地割れより湧き出したもので、1985年には環境庁「全国名水100選」に選定、1995年には国土庁「水の郷」に指定されている聖水です。本多さんはこの綺麗な水を使⽤して⻑ナスとスイカを育てているゆえ、⼤自然の恩恵を最⼤限に受けた純度の高い農産物を、革新技術をもって生産し続ける事が出来ます。
出荷までにかなりの時間を要し高い生産技術を有する⻑ナスを選んで生産している
⿊紫⼤⻑茄子という品種は着果から収穫までに約1か月間を要し、1本当たり500〜600gにもなる巨⻑品種です。
⼀般的な⻑ナスが200g程度、標準的なナスが150g〜200gで着果から約2週間で収穫できるのと比べれば樹に実らせておく時間が2倍と⻑く、その間に生じる各種環境ストレスから健全な状態で果実を守り抜かねばなりません。又、1本1本に果実が⼤きいゆえ、⼀気に沢山の果実を実らせると樹体に可也のストレス(着果負担)がかかり、樹がばててしまい収量が極端に落ち込んでしまうケースが散⾒されます。
それゆえ、生産者の栽培技術が伴わないと低品質な果実となり、秀品率が⼤きく低下、経営に⼤打撃を与えてしまう事から、あえて当品種を選択するメリットは小さいのですが、本多さんはあえて⿊紫⼤⻑茄子の栽培に拘り、高収量を維持しつつ秀品率の高い⻘果物を安定的に生産する革新技術を有しています。
革新技術で花粉の稔性を高めて優良個体を選抜し、高品質のスイカを生産している
スイカは雌蕊への交配前と交配後の管理が⼤きく異なる品目です。交配前の管理は株毎の初期生育を如何に揃えるのかにかかっています。株の⼤きさを揃える為には定植時の活着とその後の根づくりが極めて重要であり、草勢が栄養生⻑に傾いて葉が茂り過ぎると雌花が飛んでしまい適正時期に交配できなくなる危険性がある事から、根づくりを強化しつつ草勢はおとなしめに管理していかねばなりません。
更に本多さんが凄いのは雄花の稔性維持と安定した花粉量の確保です。折角素晴らしい雌花が開花しても雄花の花粉力が弱いとうまく受粉せず良い形の果実になりません。本多さんは独自に開発した温度管理と肥培管理の組み合わせで慣行栽培よりも約3倍の花粉を生み出す革新技術を開発し、その花粉を雌花に人工授粉する事で極めて⾒事な果実を実らしめる事に成功しました。交配着果後は草勢を適正に維持(根量、葉、果実のバランス)し、生育後半になるにつれて水分ストレスをかけて果実の糖度を高めていく栽培管理によって、高糖度かつ高品質のスイカを生産する事が可能とななっています。
これら交配前と交配後の管理が⼤きく異なるゆえ、スイカの生産者は技術力が高くないと消費者が満足する様な甘くて美味しいスイカを生産し得ないのです。篤農家本多泰輔さんのスイカは正真正銘本物であるといえます。
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