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嶋村農園

嶋村 光雄(しまむら みつお)
農家としての心構え「本物の自然薯を次の時代に残し伝えることが我が使命にして我が生き甲斐」

嶋村さんは熊本県の非農家の家庭に生まれました。地方公務員として公立学校の教職を務めるかたわら、40歳を迎える年から試験的に自然薯の栽培を開始。定年を迎える60歳までは学校⻑を務め、教育者としての人となりが地元でも慕われています。


嶋村さんは教育者のバランス感覚と、専門性を極める職人気質の双方を持ち併せる数少ない識者で、定年60歳の年に就農を果たしました。子供の時に自然薯掘りを行なっていた嶋村さんは、自然薯の美味しさ、面白さの虜となり、これをきっかけに自然薯を手軽に栽培できないか試行錯誤を繰り返すように。


自然薯は元来、栽培方法が非常に難しく「畑では育たない」といわれてきました。栽培を始めるきっかけは、嶋村さんが阿蘇の道の駅で自然薯を購入して食べたことですが、粘度が低く、昔自分が食べていた自然薯とは大きく異なる食味で、自然薯にも、さまざまな種類があることに気がつきました。


自然薯は本州、四国、九州の山野に自生する日本特有の原産種(正式にはヤマノイモ科ヤマノイモ属ヤマノイモ)。スーパーによく並んでいる⻑芋は中国から渡ってきた外来種です。

自然薯と⻑芋の主な違いは「粘度」と「見た目」で、強い粘度を持つ自然薯は味も濃厚です。見た目については、⻑く生⻑し、表⽪が薄い点に特⻑があります。


カルシウム、鉄、リンなどのミネラルやビタミンを多く含み、古来より精のつく滋養強壮食材として用いられてきました。近年では、「ディオスゲニン」という有効成分が、若さの維持やホルモンバランスを担うDHEAを増やす役割が期待できることが判明し、世間からも注目を集める農産物となっています。


嶋村さんの自然薯は、日本全国の山々から集めて選び抜いた大変貴重な「本物の自然薯」で、粘りや風味など品質を吟味して選抜された「宝薯(ほうしょ)22号」および「宝薯23号」を栽培品種として選定しています。

自然薯を栽培する場合は「一本種」という、「むかご」を1年育てた小さな自然薯を定植するのが比較的容易ですが、嶋村さんの場合は、種用に厳選した自然薯を60g前後にカットした「切芋種」を採用。


発芽すると芽が大きく初期生育が優れるメリットがありますが、カット、消毒、乾燥した後の芽出し処理の難易度がとても⾼く、⻑年栽培を行う熟練者でさえも栽培が難しいです。芽出し処理を行う途中で種芋が腐敗して芽が出て来ないケースが多いので、自然薯の芽出しが成功するか否かは生産者の腕にかかっています。

こうした難関工程を鮮やかな手さばきで行う嶋村さんの姿は職人そのもので、栽培歴40年以上の実力は折り紙付きです。

自然薯を上手に育てるためには土質が重要で、土壌の上層は湿度と栄養分が多く、下層は通水性が良く栄養分が少ないことが条件です。そのため、一般に土壌を選ばず連作ができるパイプ型栽培容器を用いて一本一本、パイプの中で育てる「パイプ方式」を採用するケースが多いです。


パイプ方式は地温の変化、圃場の肥料分、土壌菌からの悪影響を受ける可能性が低く、パイプ内で真っすぐ綺麗に伸⻑し、掘り上げる際に自然薯を傷つけにくいので、安定生産を行うことができます。


しかしながら、嶋村さんはあえてパイプを用いない自然栽培にこだわって自然薯を栽培しています。嶋村さんは60歳の就農時に、競売で黒土主体の圃場を購入しました。このゴロ石一つない黒土土壌は、パイプを用いない自然栽培の必須条件です。


60歳から75歳までは自然条件と同じ直立栽培を行い、ユンボやスコップを用いて2m以上土を掘り起こして収穫していましたが、76歳以降はパイプ型栽培容器に頼ることなく嶋村さんが考案した「波板」を用いた生産方式を採用。10度の傾斜角度を設けて自然薯を横に伸⻑させて収穫の手間を削減し、肉体的な衰えに対応できる栽培体系に切り替えたところ、80歳を超えた現在も安定した生産を行うことができています。


嶋村さんの自然薯は大変評判が良く、地元の直売所で販売すると瞬く間に完売してしまうほどで、購入したい顧客が後を絶たない状況がつづいています。

こうした中、極鮮マートへの出品に踏み切りました。嶋村さん曰く「本物の自然薯はすりおろした後に違いが出る。変色せず、強力な粘度、弾力の強さは一般的な自然薯のそれとは別格である」とのこと。


「はじめは短冊切りか、すりおろしで美味しさを実感してほしい。その後は海苔で巻いて磯辺揚げにして食べると美味い」、さらには 「味噌汁に加えてとろろ汁にして食すと絶品」と語る嶋村さん。日本一美味しい自然薯を目指し、「正真正銘、本物の自然薯を食べてほしい」と語ります。「光る自然薯」の名を冠する自然薯はまさしく特級品です。

嶋村農園のこだわり

切芋種の芽出し技術こそ生産の要

自然薯の切芋種は非常に繊細で、発芽せずに腐敗してしまうケースが多いです。一般的な⻑芋はすぐに発芽するため栽培が容易ですが、自然薯はあらかじめ育芋床で確実に芽出し処理してから植え付けないと、切芋が腐って生⻑が停止し、生産が成り立たなくなります。嶋村さんは切芋種が腐らず、うまく発芽し得る特殊な育芋技術を有しています。以下、その過程を写真付きでお伝えします。

まず、切芋種が腐らないよう石灰をまぶす作業を行います。

次に、写真(上)のように切芋種を土に埋め込み、うまく発根させることができると切芋種を栄養としてツルが伸びていき、最終的に写真(下)のように出芽します。しかし、ここで問題となるのが「切芋種が発根前に腐りやすい」という点です。この切芋種を腐敗させずに発根し得るのが、類まれな技術をもつ嶋村さんならではの離れ業です。

波板の傾斜角度こそ自然薯の秀品率を決める

嶋村さん流の波板の傾斜角度は10度が基準ですが、この傾斜角度がきついと自然薯が細くなり商品価値が下がってしまいます。また、逆に傾斜角度が緩やかだと、波板の上に自然薯がのらずに真っすぐに芋が生⻑しないばかりか、水はけが悪くなり変形して腐敗し商品価値が下がってしまうため、定植前の波板の設置角度が自然薯名人の技術です。

土づくり

自然薯はセンチュウ被害を受けやすい農産物です。センチュウ被害を抑えるためには、上質な堆肥を使用した土づくりが欠かせません。嶋村さんは完熟したおがくず堆肥と有用微生物資材を毎年土壌にすき込み有用菌を増やして地力を⾼めることで、センチュウ被害を抑え込む独自の技術を有しています。

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