松村 紘樹(まつむら ひろき)
農家としての心構え「子供の笑顔をみるべく命を懸けて立ち上がる」
松村さんは熊本県の非農家の家庭に生まれました。地元熊本の工業高校を卒業後、専攻の都合からグラフィックデザイン専門学校に進学し、卒業後は見聞を広げるべくカナダに1年半、語学留学しました。
帰国後、22歳でワイン販売専門店に就職し、飲食店向けの営業を担当。23歳で酒販売店の小売業、 卸売業を経験し、24歳でトヨタ自動車の従業員として製造業を学び、26歳で宝石屋に就職。全国を飛び周り営業を行いました。
28歳で福岡の日本酒メーカーに就職し、営業と製造に携わり、酒蔵の日本酒生産ラインで米麴の研究を行うことに。この時に、祖父が水稲の専業農家であった記憶を思い出し、ご両親は祖父のあとを継ぎませんでしたが、自身が農家となって農業で生計を立てたいという気持ちが芽生えてきたのです。
34歳の時に満を持して野菜をメインに栽培する農業法人に就職。2年間の研修を経て、36歳の時に松村さんのお子様が大好きなイチゴに着目し、晴れてイチゴ生産者として独立、就農を果たすこととなったのです。
就農初年度はまったくイチゴの知見がない中で、知人よりビニールハウスを借りて、「よつぼし」「ゆうべに」という品種のイチゴの生産を開始。
37歳の時に新たにハウスを購入し、本格的に「ゆうべに」「恋みのり」の生産に取り組むように。ここまで順調にきた農業でしたが、38歳の時に熊本県人吉豪⾬による大⾬、⻑⾬の影響で、イチゴ株の4/5が病気で枯れ、多くの収入源が断たれます。
子供がまだ小さく、食べさせることすらできず離農を覚悟しましたが、「子供にイチゴを食べさせるために始めた農業をここで止める訳にはいかない」と離農を踏み止まり、周囲の助けを借りて苗を調達し、厳しい状況をなんとか乗り切ったのです。
39歳の時、熊本県オリジナルで約10年の研究の末に生み出された大玉イチゴ「ゆうべに」に品種を絞り、専門家として生産を行うことを決意。40歳の時に努力の甲斐が報われて地元農協の月間優等賞を受賞。43歳の今も、栽培技術を高めて増収×食味向上を実現しつづけています。
松村農園のイチゴは芸能人の方も堪能しており、令和元年にEXILEが福岡でライブを行なった際に松村さんのイチゴが提供され、「EXILE ATSUSHIスナちゃんTV」にて、ATSUSHIさん自らがライブの際に「美味しいイチゴを提供いただいた」と動画で報告しました。
また、松村さんは38歳から5年間、児童発達支援施設の児童向けに毎年継続している「放課後等デイサービス」において、ボランティアでイチゴ狩り体験を実施し、関連団体からも高い評価を得ています。
さらに、41歳から2年間継続している貧困家庭の子供が所属するボランティア団体にイチゴを無償提供し、慈善活動にも積極的に取り組んでいることから公的機関からの信頼度合いが高く、担当者が松村農園をたびたび訪問するなど、世の中に貢献する姿勢が周囲から大きな評価を得ています。
松村農園のイチゴを食べた人は皆「こんな美味しいイチゴは食べたことがない」と評価します。決して単発ではない、積み重ねてきたブランド力によって得られた固定ファンが非常に多く、我が子だけでなく多くの子供に笑顔を届けたいとする松村さんの人柄も人気の高さに直結しています。
こうした中、全国のお客さまに我が子のように育て上げた「幸運のイチゴNiji(虹)」をお届けしたい、食べて評価してもらいたいと極鮮マートへの出品に踏み切ります。Nijiの由来は⻑⼥の名前の頭⽂字ですが、松村さん曰く「子供は虹が出ると喜ぶ。虹は幸運の証である」ことから命名したとのことです。
「はじめは生食で美味しさを実感してほしいです。当農園のイチゴは食べ方が重要で、ヘタを取った後、まずはお尻の部分から食べると甘味を感じ、その後、先端まで食べ進めるとさらに甘味を感じます。ぜひWパンチの甘味を感じてほしいです。おすすめの加工方法としては、イチゴをチャック付きポリ袋に入れて3日間冷凍後、ミキサーで粗砕きし、練乳あるいは牛乳×蜂蜜を混ぜてイチゴにかけて召し上がると美味しいです。」とは松村さん談です。
松村農園のこだわり
石油ストーブを活用した独自の栽培
12月中旬から2月中旬の2か月間、夜の11時にハウス内に均等に設置された10台の石油ストーブを起動し、加温を開始。ハウス内の気温は最低1℃に保つことができます。ストーブの活用は、加温するだけではなく、光合成に必要な二酸化炭素濃度を高めてイチゴの活性を高める目的も。
加温×炭酸ガス施肥効果により、増収と秀品率向上のダブル効果が期待できます。単なる暖房機の活用も容易ですが、場所により温度ムラが起きて果実毎に品質差が生まれてしまうため、松村農園ではあえてストーブをハウス内に均等に設置して温度を一定に保つ、独自の技術を実用化しています。
IPM技術(天敵)を活用して農薬使用量を削減
農薬の使用量を抑えるべく、天敵を基準の2倍量使用し、化学農薬に頼らない栽培体系を組んでいます。食味、食感だけではなく、食べる方の安全性を考慮して栽培を行なっています。
土づくり
有用微生物資材と、米ぬか、枯葉の残渣を土壌にすきこんで土壌還元消毒を行い、土壌の力を高めています。こうすることで土壌中の有用微生物が活発に働き、イチゴ栽培に適した優れた土ができあがります。追肥にはフルボ酸やアミノ酸から抽出した液肥を定期的に使用し、土壌善玉菌の餌として供給しています。このような土壌で育った松村農園のイチゴは健康そのもの。極上の食味が楽しめます。
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