猪野 精一郎(いの せいいちろう)
農家としての心構え「これからの10年、20年先を見据えたとき、後継者や新規就農者が増えることが理想。就農へ踏み出す一歩に私が作成したデータや農業人生が参考になるように活動したい」
猪野さんは大分県と熊本県の県境にある荻町より、吹奏楽部に入部する為に大分市内の大分商業高校へと進学しました。
高校では簿記を徹底的に教え込まれます。「スパルタだったなぁ...」と猪野さん談。
18歳で地元荻町の農協に就職し、生産資材、金融、管理、購買、選果場勤務と沢山の経験をしました。
そして様々な農家の方と関わり、農業のことを知ることができました。しかし猪野さんは一生の仕事ではないと感じ、6年で退職します。
24歳の時に竹田市内の文具事務機販売「ヒロセ事務機」に就職。Windows95の登場でITスキルを習得します。
それまでワープロで作成していた見積書等をエクセルで作成するようになり、営業同士の売上げ実績等を目に見える形で作成しました。このITスキルが、後々の農業経営にも役立つことになります。
44歳の時に御家族の猛反対を押し切って脱サラし就農、12aの面積でミニトマト農家を始めます。
地域の皆さんからの支援もあり、初年度からミニトマト部会単収1位を達成します。
他の農家さんと栽培のことは話題になりますが、経営はどうやっているのだろうと考えながら会社員時代に培った経験を生かして、手探りで経営シートを作成します。
そして竹田市ファーマーズスクールのコーチとなり、研修生にExcelでシートを渡していましたが、2022年にIT企業の方と知り合い、経営アプリの制作を開始。30回を超えるzoomミーティングを経て、2024年4月にプロト版が完成しました。
2024年は8名ほどで取り組み、2024年5月には竹田市へ事業化を提言しました。
「一粒万倍」の農園名には“一粒の種が万倍に、人の思いが万人へ、思いを繋げる”という思いが込められています。
皆様に直接、新鮮な荻町の夏秋ミニトマトをお届けしたいという思いで2021年からネット販売を開始。見た目と味、どちらも優れたミニトマトは老舗ホテルでも取り扱いされています。そして今回、極鮮マートへの出品を踏み切ることに。
一粒万倍の極上ミニトマトを是非ご堪能ください。
一粒万倍が目指すもの
甘みと酸味のバランス
一粒万倍のミニトマトは「サンチェリーピュア」という品種で甘みと酸味のバランスが取れているのが一番の自慢です。トマトらしいフレッシュな酸味と幅広い世代に楽しんでいただける甘みのバランスが絶妙です。
夏から秋にかけて収穫されるトマトを「夏秋トマト」と呼んでおり、一粒万倍のミニトマトは6月末~11月末頃にかけて楽しむことができます。暑い夏は甘さよりも酸味を感じていただきスッキリと、秋には朝晩の寒暖差が大きくなるため甘みを感じることができ、季節ごとに味の違いを楽しむこともできます。
トマト本来の旨み
夏秋トマトはまだ朝が寒い4月に定植、6、7月の梅雨時期、7、8月の猛暑、9月から秋へ、4つの季節を経験するため栽培が難しいとされています。また大分県の豊かな自然に囲まれた標高550mの高原地帯で栽培しているため昼夜の温度差が大きく、環境の調整が難しい分、旨みがギュッと詰まった美味しいミニトマトが育ちます。
ジューシーな食べ応え
一般的なミニトマトに比べるとサイズが大きく、肉厚でハリがありジューシーな食べ応えがあります。有機肥料をメインに使用しているので皮も薄くはなく、真っ赤でしっかりした皮なので、プリプリとした食感を楽しむことができます。
日持ちするミニトマト
一粒万倍のミニトマトはカルシウムの葉面散布を積極的に施し、肉厚でハリがあり皮がやや厚めなので、出荷日より概ね1週間味わっていただけます。保存方法は基本常温ですが、一度に食べきれない場合はヘタを取って水洗いし、タッパーにペーパーを敷き、水分を取り蓋をして野菜室に入れていただくと、美味しさをキープできます。
程よい酸味のあと味
トマト本来の味を大切にして甘みと酸味のバランスがとれた味の濃いミニトマトを栽培しているので、何個食べても飽きが来ない、次から次へと食べたくなる、どこか懐かしい食味のトマトに仕上げられています。
トマトへのこだわり
こだわりの土作り
猪野さんは土づくりから一粒万倍が目指す味を意識して、冬は土を休ませ微生物の餌となる米ぬか投入し、アミノ酸資材(アクアバランサー)を投入しています。栽培期間を通しても信頼できる有機肥料での施肥を心掛けています。有機肥料をメインに使用し、微生物の力を借りながら甘みと酸味のバランス、旨みを追い求めています。
以前は6月の初収穫時に味がまだ乗らないことがありましたが、土作りから意識すると期間を通して旨みが増して、猪野さんの求める味になりました。
朝に収穫したものを即日発送
新鮮なミニトマトをお届けしたいので、朝に収穫したものをその日のうちに箱詰めし発送しています。「宝石箱のようなミニトマト」は猪野さんの奥様とスタッフの皆さんが愛情込めて丁寧に詰めています。箱を開けるとまるで宝石箱のようなルビーのように輝くミニトマトはお中元、秋の便り、ハロウィンの贈り物として大切な方へのギフトにもおすすめです。
圃場はキレイに、作業は丁寧に
猪野さんは圃場をキレイに保ち、スタッフの皆さんが気持ちよく働けるように心掛けています。そうすることで、作業も丁寧になります。下の写真は葉欠き作業の様子です。この作業は通気性を良くし病気の発生を予防する効果があります。また収穫し易いようにするためでもあります。
音楽を聴いて育ったトマト
猪野さんは大の音楽好きで、ジャズ喫茶も営んでいます。2023年から毎年5月下旬に、ミニトマトに梅雨時期と猛暑を乗り越える力を与えてもらうべく、プロのコントラバス奏者とピアノ奏者をお招きして「旅立ち前のminiトマトに素敵な音楽を聴かせたい!」と銘打ってコンサートを開催しています。この様子は2023年5月に大分合同新聞に記事が掲載され、NHK大分放送局から取材が入りメディアに取り上げられるなど話題になりました。写真は2024年5月25日のコンサートの様子です。
素敵な音楽を聴いて穏やかに育ったミニトマトを全国の皆様にお届けします。是非ご賞味ください。
希少なミニトマト「プチぷよ」
一粒万倍では、栽培が困難で皮が極めて薄く傷つきやすいため、なかなか市場に出回らない希少なミニトマト「プチぷよ」を栽培しています。赤ちゃんのほっぺのように柔らかい、噛んだ瞬間に口の中で弾ける新食感のミニトマトです。
2024年から高級感のある黒/赤BOXで販売しており、お中元、大切な方への贈答用にもおすすめです。
一粒万倍でも全体面積の4%しか栽培していない「プチぷよ」、是非この食感を味わってみてください。
一粒万倍の作物はこちらから!